内親王家 髪長と善子/2014.7.(塗り:2015.3.)

7月からのトップ絵でした。
女子一族の内親王家より、最終当主の髪長(カミナガ)と、その想い人の善子(ヨシコ)です。内親王家では最初で最後の一族同士のカップルです。その一族名の通り、内親王家は女子一族ですが、最終当主の髪長が男子なのは、昼子が「自分の力を悲願達成の為に是非役立てて欲しい」と願った為です。38代目当主の俊子が二度交神を行い、髪長が生まれました。
善子は髪長よりも二代前の当主で、氏神”内親王天遊子”として天に上がった娘です。この二人は生前、お互いを憎からず想っていたものの、その気持ちを告げることはありませんでした。内親王家の娘達は「神様より子を授かる為に自身の身も心も全てお相手の神様に捧げる」と幼少の頃から教育されて育ちます。だから、それはしてはいけないのだと、気持ちを告げてはならないのだと、特に善子の方が頑なに思っていました。
そんな善子の気持ちに気付き、髪長との交神を後押ししたのは、彼女の交神相手だった雷王獅子丸でした。獅子丸は天界では夕子に継ぐ古い神の一柱で、人間に対しては「我々神とは違う小さく弱い存在で、神である自分が守るべき生き物」と言う認識を持っています。内親王家の天界では古い神であればあるほど、人間の感覚とは異なる神様が多くなります。古い神にとっての人間は、例えていうのならば、人間にとっての愛玩動物みたいな感覚に近いです。獅子丸は善子の事は、自分の妻と言うよりも望まれたので力を貸した娘、短命の割には見識も深く、見目良いので気に入って側に置いている…と言った程度です。又、獅子丸は物事にはっきりと白黒つけないと嫌な神でもありました。彼は天から地上の一族を見守る善子に「このまま天から見守るだけで良いのか」と、問います。
髪長の方は、昼子との間に子も生まれ、43代目の当主を継ぎ、後少しで悲願達成に手が届く……と言った時に、ふと、善子にもう一度会えたら…と呟いた所をイツ花に聞かれてしまいました。内親王家のイツ花は底なしのお人好しなのであちこち奔走します。イツ花は髪長と交神をした昼子の分身ですが、内親王家の昼子はイツ花に更に輪をかけてのお人好し(それは見るもの全てを「かわいそう」だと同情してしまうと言う度を越したものでした)だったので、イツ花の報告を受け、獅子王にそれを伝えます。

…そうして、髪長と善子が交神の儀に至ったのが、悲願達成を果たす前の月、7月でした。
生まれた娘は一族初の双子の姉妹(60人近く居るのに双子生まれてませんでした)で、呪いが解けた状態で9月に内親王家の髪長の元に来訪しています。

↓はトップ絵バージョンです。七夕月交神なので、そのイメージで。



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